平成26年 年頭に寄せて

経済産業省  製造産業局長  宮川 正

201401_newyear_02

平成26年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

アベノミクスが始動してから約1年が経ち、我が国製造業にも、ようやく目に見える形で希望の灯がともり始めてきました。リーマン・ショックや東日本大震災等による落ち込みを乗り越え、本格的な復活に向かって歩み始めた我が国製造業を後押しするため、私共、経済産業省製造産業局としては、以下の三つの施策に特に注力してまいります。

第一に、あらゆる政策資源を投入して国内事業環境を整備してまいります。まず税制面からのサポートとして、車体諸税の減税や生産性向上設備投資促進税制、事業再編促進税制の拡充等を実施してまいります。また、昨年成立した産業競争力強化法に盛り込まれている企業実証特例制度やグレーゾーン解消制度をフル活用することで、規制緩和の新しい枠組みを創設し、果敢にチャレンジする企業を応援してまいります。

第二に、スピード感のある実用化・事業化へとつながるイノベーションの推進に努めます。具体的には、チタン合金、炭素繊維及び革新鋼板等の革新的構造材料の技術開発、再生医療の産業化、ロボット介護機器の開発・導入促進、次世代型産業用3Dプリンターの開発等に取り組んでまいります。自動車関係につきましては、これまでの次世代自動車の導入促進に加えて、世界に先駆けての自動運転システムの研究開発・実証にも着手してまいります。

第三に、グローバル市場の成長を我が国の経済成長に取り込むため、戦略的な国際展開を図ります。TPP、RCEP、更には日中韓FTA、日EU等の経済連携については、各国とも政治的に困難な課題を抱えており、厳しい交渉が予想されますが、我が国の国益にかなう最善の道を追求していくとともに、世界全体の貿易・投資のルール作りに、引き続き重要なプレーヤーとして参画してまいります。更には新興国等で急増しているインフラ需要についても、官民一体のトップセールスを通じて積極的に獲得してまいります。

景気回復の実感は徐々に広がり始めていますが、地域経済に目を転じると、まだまだ手放しで楽観視できる状況とは言えません。本年四月には消費税率の引き上げも予定されており、対応を一歩誤ると、景気の腰折れを招き、更なる成長に向けたチャンスを逸するということにもなりかねません。まさに、ここが踏ん張りどころということで、「経済の好循環」を実現するため、皆様と共に誠心誠意、取り組んでいく所存です。

我が国は往々にして、「資源小国」と称されます。ところが幸いにも、我が国には、より将来性のある、世界最高レベルの技術力の蓄積がございます。天然資源を探り当てるには、地中深く掘り進めなければなりませんし、その量にも限りがあります。しかし、技術力という資源は、それを支える人材がいる限り、無尽蔵と言って良いでしょう。だからこそ私共は、我が国の技術力と人材がその可能性を最大限に発揮することのできるような環境作りを全力で進めてまいります。

末筆ながら、本年の皆様の御健康と御多幸を、そして我が国製造業の着実な発展を祈念いたしまして、新年の御挨拶とさせていただきます。