日本の伸銅産業
日本の伸銅品生産は2015年度76万3百トン、2011年度バブル時代に120万トンのピークがあり、2000年度のITバブルで大きな需要を迎え、2001年度のITバブル崩壊後一旦落ち込んだ後も100万トン前後を保っていたが、2008年9月のリーマンショック以降は80万トン前後で推移している。日本は中国、米国、ドイツに次ぐ世界第4位の伸銅品生産国。
2015年度の伸銅品出荷は76万1千トンで、電気機械向けが最も多く全体の28%を占める。次に輸出の17%、一般機械12%、金属製品12%となっている。
欧米市場は建設関連需要が多いのに比べて、日本は電気機械向けが多いのが特徴。
2015年度の伸銅品通関輸出は18万1千トン。リーマンショックのあった2008年度以降はそれまでの20万トンを越える水準から18万トン前後に落ちた水準で推移している。向け先は東南アジアが全体の95%を占める。中国が全体の28%を占める最大輸出国、次にタイ14%、マレーシアが13%、台湾12%、韓国8%と続く。米国は減少傾向で’2015年度は全体の3%。
2015年度の通関輸入量は4万7千トンで、過去最高の2014年度を下回った。国別では韓国が全体の32%、次いで中国の30%となっている。最近はタイからの輸入が24%と増加している。
日本の伸銅品を製造するための原料構成は、電気銅の36%を含め新地金が41%、リサイクル原料が59%を占めている。