銅は、私たちの暮らしを支える様々な分野で大きな役割を果たしています。日本伸銅協会は伸銅工業全般の進歩発展に貢献しています。

伸銅品について

伸銅品について

伸銅品とは

人類が初めて手にした金属は、銅だといわれています。そして、銅は古くから私たち人類の生活に、また文化の発展に幾多の貢献をしてきました。こういう長い歴史と伝統に築きあげられてきた銅は、今日なお伸銅品、電線、鋳物として、私たちの生活の向上と産業の進展に大きな役割を果たしております。  伸銅品と私たちの生活は大きいつながりをもち、またそのつながりは遠い歴史のむこうからだんだん広がりながら、現在まで続いてきました。

伸銅品とは、銅、銅に亜鉛を加えた黄銅、すず及びりんを加えたりん青銅、ニッケル及び亜鉛を加えた洋白などの銅合金を、溶解、鋳造、圧延、引抜き、鍛造などの熱間又は冷間の塑性加工によって板、条、管、棒、線などの形状に加工した製品の総称です。

伸銅製品の特徴

板と条

板とは、平らな形状の製品、条とはコイル状に巻かれた形状の製品をいいます。合金の種類により、銅板、銅条、黄銅板、黄銅条、りん青銅板と条、洋白板と条、ベリリウム銅板と条、その他の品種があります。

条(コイル)

条(コイル)

 

管とは、中が中空の形状の製品で、真っすぐ又はコイル巻で供給されます。合金の種類により、銅管、黄銅管、その他の銅合金管があります。

管

銅管・黄銅管・銅合金管

 

棒と線

一般的には、径6mm以上の製品を棒、それ以下の製品を線といっています。通常、棒は真っすぐ、線はコイル巻の形状で供給されます。合金の種類により、棒は、銅棒、黄銅棒、りん青銅棒、等、また線は、銅線、黄銅線、りん青銅線などの品種があります。

線

 

伸銅品の特性と用途

伸銅品は他の金属にはない優れた特性を持っていますので、多種多様の用途に用いられております。伸銅品の特性に応じた用途例を紹介します。

1. 導電率が高い

銅は銀に次いで電気伝導度が大きく、導電率で他の金属を大きく引き離しています。この非常に高い導電率から、半導体のリ-ドフレ-ム、車載用や電気・電子機器の端子・コネクター、電動機、配電盤、配電制御とブスバー、配線などの電気機器部品として広範囲で使われています。

半導体リードフレーム

半導体リードフレーム

2. 熱伝導度が高い

銅は、電気伝導度と同様に熱伝導が非常に優れています。熱交換器、蒸留釜、各種エアコン、エコキュートや銅鍋、瞬間ガス湯沸し器などにこの特性が生かされています。

熱交換器

熱交換器

3. 展延性に富む

展延性が良好なため、圧延、伸線がしやすく、絞り加工、曲げ加工が容易にできるので、電球の口金、真空管のピン、化粧品類のケ-ス、ライタ-、はとめ、ホックなどの日用品、家庭用品、建築用品などに使われています。

4. 切削加工性が良い

伸銅品は被削性が良く、切削仕上げ面及び打ち抜きが美麗にできます。しかも他の金属に較べて工具寿命は長く、精密計器や時計などの部品、歯車、ネジなど切削加工によって製作するものに多く使われています。

5. 熱間鍛造性が良い

特に銅や黄銅系の伸銅品は熱間鍛造性に優れていて、600~800℃の加熱により、複雑な形状のものに容易に鍛造することができます。しかも組織が緻密になるため、高圧バルブ、機械部品などに使われています。

6. ばね特性が良好

りん青銅、洋白、ベリリウム銅などは、ばね特性が良好で、疲労強性に優れています。この特性により、電気通信機器、精密計器、電気計器などのスイッチ、リレー、コネクタ、リード、フレームなどに広く使われています。

7. 低温ぜい性がない

温度の低下とともに強さが上昇し、超低温においても低温ぜい性を示しません。

8. 磁気を帯びない

伸銅品は磁性を帯びないことが大きな特徴であり、電気計器には計器の精度を保つために、磁性を帯びない伸銅品が欠かせない部品となっています。化学工業の防爆防止用工具としても使われています。

9. 耐食性が良い

銅は環境によく耐える金属として知られています。このことは数千年前の貨幣や銅器が腐らずにそのまま残っているのをみても分かります。これは大気中で表面に出来る化合物が保護皮膜となって金属に密着し、腐食の進行を防ぐからです。このように、伸銅品は耐食性が良い金属及び合金の代表です。したがって、建築材料として屋根、雨樋に用いられたり、工業用として、銅に他の金属元素を添加してさらに耐食性を向上させた合金が、船舶、火力発電所、造水プラントなどの復水器などに広く使われています。

10. 色沢が美しい

銅は淡赤桃色、黄銅は黄金色、洋白は銀色をもち、古くからこれらの美麗な色調が好まれ、寺社仏閣の屋根や器物などに生かされてきました。近代の建築物においても、銅の色彩や光沢が巧みに取り入れられ、高級感溢れる雰囲気が作りだされています。

11. めっき及びはんだ付が容易

伸銅品は、金、銀、ニッケル、クロムなどのめっきが簡単にでき、ばふ研磨により容易に光沢のある美しい表面に仕上げることが出来ることから、いろいろな日用品に使われています。また、はんだ付けが容易に細工しやすく、ラジエターなどに多く使用されています。

12. 殺菌性能がある

銅には、殺菌類を死滅させる性質があることが分かっていましたが、他の金属と比べても殺菌性能に優れていることが医療関係者の間で立証されて来ています。これは、水中に溶け出た銅イオンが微生物などを殺菌する微量金属作用があるからです。台所回りの各備品として使われていますが、近年は医療や公衆衛生の現場でも積極的な伸銅品の採用が進みつつあります。

 

日本の伸銅産業

日本の伸銅製品の生産量は、1991年度にはピークの122万トンに達しましたが、その後は製品の小型・軽量化や素材の薄肉化等もあり、近年は100万トン程度で安定していました。然しながら、2008年に発生した世界同時不況の影響を受け、2009年度の生産量は75万トンにまで減少しましたが、2010年度は90万トン程度の水準にまで回復を辿っています。
品種別には、銅板条、黄銅棒、銅管、黄銅板条となっています。

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日本の伸銅品生産

2009年度の伸銅品出荷75万トンのうち端子・コネクターや半導体、他の電子部品・電気部品が40%以上を占め、次いで冷凍空調機向けとなります。また、輸出向けは20%に相当します。

日本の伸銅品需要部門別出荷

 

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